【第27号】2. 運賃の仕組みの話 その17「予約・発券」

 運賃の仕組みのシリーズ 17回目は「予約・発券」についてです。お客様からのご要望に沿う運賃を探し条件が合うかを確認をして、最後に行うのが航空券の予約、発券になります。

予約・発券とは

 定義

 予約 : システム上で予約記録を作成すること
 発券 : 予約後、代金を決済して、航空券を発行すること

 お客様のご要望の旅程が確定し、ご購入いただく運賃が決まったら行うのが予約・発券ですが、ここで確認をしないといけないのは、予約、発券の期限です。期限が過ぎているとご希望の運賃を予約ができません。さらに予約はできても発券にも期限が設定されているので、正しく理解することが大事です。

 

 

予約期限

 予約期限は各運賃に設定されていますが、「旅行開始のX日前まで」のように定められており、期限が早い運賃は比較的安価な運賃額となっています。例えば、予約期限が旅行開始前の運賃と事前購入型運賃で予約期限が30日前の運賃とでは、予約期限が30日前までの運賃の方が安いことになります。

 また、予約期限の日数の数え方は航空会社によって異なりますが「旅行開始」、または「国際線搭乗日」となります。旅行開始の場合は国内線、国際線問わず一番最初に搭乗する日から数える、国際線搭乗日は一番最初の国際線区間の搭乗日から数えることになるのです。下記の例で確認してみましょう。

≪例≫ SPK 12/1 → TYO 12/2  →  MNL 12/2

 ・旅行開始の30日前 ⇒ SPK発 12/1の30日前 = 11/1までに予約をすること

 ・国際線搭乗日の30日前 ⇒ TYO発 12/2の30日前 = 11/2までに予約をすること

 

 このように「旅行開始」か「国際線搭乗日」なのかで予約期限が異なってきますので、注意が必要ですね。

ワンポイント 事前購入はAP(Advance Purchace)とも言われている

 

発券期限

 予約期限同様に各運賃ごとに発券期限が設定されています。発券期限の設定も下記例1のように1行のものと、段階で設定されている運賃があります。

 ≪例1≫・発券は予約完了後72時間以内、かつ旅行開始前までに行う

 ≪例2≫・発券は以下の期限までに行う。
     予約が旅行開始の29日以前:予約完了後7日以内
     予約が旅行開始の28~3日前 : 予約完了後3日以内
     予約が旅行開始の2日~旅行開始前 : 予約完了後2時間以内。ただし、旅行開始前まで

 

 予約期限も大事ですが、発券期限は特に大事です。発券期限を逃してしまうと、せっかくとった予約がキャンセルされてしまったり、慌てて再度予約を取り直そうとしても既に満席で席がない!!ということが起こります。発券期限の考え方を正確に理解しておきましょう。

 

 では、例を用いながら発券期限の考え方についての説明です。国際線出発日が12/1で、予約期限は最初の国際線出発日が3日前の場合とします。

 

 

 この運賃は予約をするタイミングによって、発券期限が異なる規則になっています。
 まず最初の国際線出発日の29日前に予約をした場合は、②発券期限の上の行で確認します。お役が最初の国際線出発日の29日前は11/2となり、発券は「予約完了後7日以内」とありますので、予約日の翌日から数えて7日目、11/9が発券期限となります。では、 最初の国際線出発日の28日前に予約をした場合は、発券期限は11/6となります。規則は発券の2行目の最初の国際線出発日の28~3日前の箇所が該当し、「予約完了後3日以内」が発券期限となります。予約日が11/3で翌日から数えて3日目となるので、11/6が発券期限となるのです。

 では、国際線出発日の3日前の11/28に予約をした場合の発券期限はどうなるでしょうか。確認する箇所は先ほどと同じ最初の国際線出発日が28~3日前となります。発券期限は「予約完了後3日以内。ただし、最初の国際線出発日の3日前まで」とありますので、11/28中に発券が必要となるのです。いわゆる発券も最初の国際線出発日の3日前までに行わなくてはならないということです。

 

 

予約変更による予約・発券期限

 ここで、注意ポイントをもう1つ説明します。

 予約の変更をして新しい運賃を手配し直すことが多々あると思いますが、変更先の運賃の予約期限、発券期限までに行わなくてはなりません。例えば、予約・発券しなおす新しい運賃の予約期限が最初の国際線出発日の3日前であれば、3日前までに予約を行い、発券もその運賃で定められた発券期限までに行うことになります。

 注意ポイントとなるので覚えておきましょう!!

 

 

留学運賃など

 ユース運賃や留学運賃など適用旅客に資格制限が設定されている運賃は、書類の提出、提示が必要となる場合が多いです。航空券の手配をする際には運賃の種類を確認してから、手配をしていただくようお願いします。

 

 今回の予約・発券項目で、航空券手配時に特に重要と言われている規則18項目は全て終わりました。

お客様からのお問合せや航空券の手配時に少しでもお役に立てれば嬉しいです。

 

 

今回のまとめ

予約期限は大きく分けて「旅行開始のX日前」と「最初の国際線出発日のX日前」がある
発券期限を厳守!!空席がなくて予約が取れないことがあるので注意!!!
予約変更の結果新しい運賃に変更する場合は、新運賃の予約、発券期限までに行うこと

この記事を書いた人:

浜田(編集部/商品販売グループ)

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