第39号最後の記事は、第33号以来の旅行記です。
なかなか旅に出にくい時期も挟み、自然豊かで人が密集しない山の話などをお届けしてまいりましたが、また多くの人が気軽に旅に出られる世の中になれば、と思って、週末熊本に行った話を書いてみます。
今回の担当は、編集長の関本です。
1日目 熊本へ
昼間は普通に出社して、ちょっと早めに終了。真っすぐ羽田空港に向かいました。
利用するのはもちろん日本航空。平日の夕方だからなのか、いつも休日の朝に出かけるときとは違って、空港内に人はそこまで多くなく、落ち着いた印象。保安検査場に混雑もなく、すぐ搭乗口に着きました。
第1ターミナルの新しい保安検査、鞄から検査に引っ掛かりそうな荷物をいちいち取り出さず、そのままレーンに流すと検査が完了するって、すごい進化ですね。置いたものをうっかり忘れてしまう心配がありません。
明るいうちに出発した便も、九州に差し掛かる頃には日が暮れ、外の景色が見えなくなります(空いていたので、余裕で窓側に座っていました)。
大分市の上空を通過し、阿蘇くまもと空港に着陸!と思ったら、一旦有明海に抜けて高度を下げつつ方向を変えて、無事に到着。目的地である熊本市内を空の上から横切った形で、意外なルートでした。ここからバスで45分ほど。ホテルにチェックインしたのは20時を回ったくらいだったでしょうか。
ここから観光はできませんので、飲みに行くしかない。熊本っぽいものが食べられるお店へ。
こちら、熊本名物の馬刺しでございます。左下に見えるのは、地元で作っている産土という日本酒。甘くておいしい。
甘いと言えば、九州ならではの醤油。個人的に、刺身は塩気の強い醤油をちょっとつけて食べたい関東人(出身は東北)なのですが、郷に入れば郷に従え、ということですね。おろししょうがと生玉ねぎで刺激を増しつつ、甘めの醤油で頂きました。
どうなんですかね、ぼくはこのタイプの醤油はご当地ものだと思ってしまいますけど、九州ご出身の方には、日常の調味料なんでしょうか。
もう1軒行ったお店の画像は、大人の事情で割愛します。
2日目 通潤橋へ
この日の夜に所用があり、熊本に飛んだわけですが、昼間は何の予定もありません。旅先でここまでまとまった時間が空くのは珍しく、ちょっと遠くに行こうと考えていました。
当初は天草のつもりだったものの、さすがに夕方までに帰ってくるには遠い。熊本から行きたいところってどこかな、と考えて、ふと思いついたのが通潤橋。小学校か中学校の社会で習いましたよね、高台に水を通すための、巨大な石橋。あれです。一度見てみたかったんだよなぁ。
熊本の中心部からはバス一本で行けます。ただ、2時間おきにしか出ていない(しかも、ぼくが行く直前までコロナによる運転手不足とかで臨時ダイヤが組まれていて、更に本数減。危うく行けないところでした)。時刻表は必ず事前にご確認ください。
巨大なバスターミナルから乗車。えーっと、どのくらいかかるのかな、と思ってGoogleマップを検索すると、所要時間約100分。ん、100分って1時間40分? 東京から新幹線に乗ると、名古屋か仙台に着けてしまうじゃないですか。けっこう遠いなぁ。
一番多くて5人くらいのお客さんを乗せた路線バスは、日光いろは坂もびっくりの山道を、快調に飛ばします。途中、乗客が自分だけになる時間もあり、不安に思いつつも、通潤橋前に到着。考えてみれば、高台に水道を引かなければいけないという話をするくらいの場所ですから、高低差があり厳しい道中なのは想像できたはずですが、この路線、ぼくの中での三大乗るのが大変バスに認定です。ちなみにあとふたつは、上記いろは坂を越えて中禅寺湖を目指すルート、そして博多駅から天神(国体道路)方面に行こうとするとき、出発した直後からキャナルシティあたりまで、交差点で何度となく90度進路が変わり、キャリーケースごと豪快に飛ばされそうになる西鉄バスです。
すぐ近くに道の駅的なものがあり、奥に通潤橋が見えます。
あれ? こうじゃない? これは主役が例のご当地キャラクターでしたね(しかし、なぜこんなに黒っぽいのか)。
毎日ではありませんが、13時から放水するところを眺められるので、ちょっと前から橋の下で待機。なお、入場料を支払うと橋の上の部分に入れるそうですが、12時30分頃にはそのチケットの販売が終了するそうで、バスが順調に進んで到着したのが惜しくも40分だったため、下からの鑑賞となりました。
こんな感じで、川に落ちるギリギリ手前で待機していると、係のおじさんの「じゃあ、放水始めまーす」という一声をきっかけに、橋の中央から水が流れてきます。
が、全く予想外だったことに、想像以上の勢いで、この位置でもけっこう濡れました。ほかにも見物客がけっこう並んでいたので、遠巻きに眺める程度だろうと思って油断していたら、びっくり。みんなで慌てて逃げました。
その後、用事を済ませ、夕食。
熊本でなぜか串カツ屋さんなんですが、注目は右の刺身。「コノシロ」という魚です。ご存知でしょうか。関東では、寿司ネタの「コハダ」としてお馴染みのやつです。ただ、コノシロはコハダよりも成長したもので、こんな風に刺身にされると、何者かよくわからないですね。味は淡白ながら、おいしかったです。
どうも自分の旅行記は食べ物中心になってしまうなぁ、と思いつつ、今回も同じような感じになってしまいました。
旅に出ると、いろいろ食べたいものが出てきて困りますね。もっと長居したら、辛子蓮根にも挑戦できたかもしれません(鼻にくる辛いものが苦手なので、未だに食べたことがない)。
この記事を書いた人:
関本