なかなか旅行もしにくい時期が続きますが、OFC社員が順番に旅の思い出を綴っていき、少しでも旅行気分を味わっていただければ、というコーナーを設けました。
第1回は、編集長の関本が昨年(2019年)6月に行ったドイツ旅行記です。
出発~ミュンヘン
金曜の仕事を終え、ゆっくり羽田空港へ。深夜発だと焦って仕事を終えなくても余裕で乗れて便利なので、いつもカタール航空か、ほぼ同じ時間帯のエミレーツ航空ばかり乗っています。
ドーハで乗り継ぎ、ミュンヘンに到着したのは翌日の午後。
例年なら過ごしやすいはずの中欧ですが、2019年6月はかなり気温が高く、連日30℃を超える暑さ。日も長いので、かなり体力を削られながらの旅となりました。
少し日が傾きかけた8時くらいになって、最初の夕食はワインのお店へ。ドイツと言うとビールのイメージを持つ方も多いでしょうが、ワインの生産量は多く、種類も豊富で楽しめます。料理はもちろん、旬のシュパーゲル(白アスパラガス)。山のようなジャガイモが添えられるのは、この国のお約束です。
もちろん、定番のビールとソーセージも、ちゃんと味わいました。
この写真は翌朝のもの。来日公演でもお馴染みのバイエルン州立歌劇場近くで、まずはビール。そして、名物ヴァイスヴルスト(白ソーセージ)。皮を剥いて、甘いマスタードをつけて食べるのがミュンヘン流。ちゃんとしたお店では午前中しか出しませんので、ご興味ある方はぜひ、朝ビールからスタートしてみてください。
レーゲンスブルク~ニュルンベルク~エアフルト
今回の旅は、南ドイツの大都市ミュンヘンから、北部にある首都ベルリンまで列車を乗り継いで進みます。途中、荷物をコインロッカーに預けて、いくつかの都市を散策しました。
世界遺産になっている古い街レーゲンスブルクで美しくも青くもないドナウ川を眺め、中世の城壁に囲まれたニュルンベルクでは、市街を見下ろすカイザーブルクという山へ。漫画『進撃の巨人』を読んでいる方なら、この街並みの雰囲気になんとなく慣れているのではないでしょうか(よくモデルになったと言われるネルトリンゲンも同じバイエルン州にあり、そんなに遠くない)。
ニュルンベルクでは指くらいの小ぶりなサイズのニュルンベルガー、エアフルトではテューリンガーと、各地の特徴的なソーセージを挟みつつ、おなかになかなか余裕が出ないまま、次の宿泊地ドレスデンへ。
ドレスデンとライプツィヒ
ドレスデンには2泊しましたが、その間、ずっと快晴。とにかく暑かったので、ぶらぶら街を歩き、郊外のワイナリー(裏手の丘でブドウを育てていて、出来上がったワインを試飲させてくれるツアーがありました)を訪れ、あとは特に何もせず。
夜9時を過ぎると、ようやく日が暮れてこの明るさ、というところで、暑さを感じ取っていただければと思います。
移動のついでに立ち寄ったライプツィヒでは、かのヨハン・セバスチャン・バッハが眠る聖トーマス教会を訪問。しかし、ヨーロッパを1週間も旅していると、見るべき教会が多過ぎて、だんだん感動が薄れてくるのがよくないですね。
ベルリン~帰国
最後の目的地は首都ベルリン。この旅、猛暑の中なのにエアコンのないホテルばかり泊まり歩いて(まさかこんなに暑くなると思わず)、そろそろ倒れるのではないかと考え始めたところ、大都会ベルリンでとうとうエアコン付きの快適なホテルに遭遇しました。助かった。
これで生き返ったと思ってベルリンの壁(ごく一部が展示用に保存されています)を見学し、最後の夜はベルリン・フィルのコンサートに行って、翌日の便で帰国しました。
ところで、ベルリン名物と言うと、どんなものが思い浮かぶでしょうか。塩漬けにした豚のすね肉を煮込んだ巨大なアイスバインなどがよく挙げられますが、ぼくが好きなのはB級グルメふたつ。
まずは焼いたソーセージを切って、ケチャップとカレー粉をかけただけのシンプルな料理「カリーヴルスト」。「こんなもの」と思わないでください。ベルリンでは「あの店がうまい」などとよく話題に上り、人気店には行列ができるほどなのです(ソーセージも皮付き派と皮なし派に分かれるなど、みんな細かいこだわりがあったりなかったり)。ぼくのおすすめは地下鉄エーベルスヴァルター通り駅近く、高架下の立ち食い店「コノプケ」。最近は、日本のガイドブックなどにも取り上げられている有名なお店です(と言っても、観光客向けではなく、地元の中高生や、仕事の途中に立ち寄ったと思しきスーツ姿の男性客多数)。
それから、豚の生肉を叩いてバゲットに塗った「メット」。ベルリン独自の食べ物ではありませんが、他の地方ではなかなか見かけません。厳しい法律に守られ、衛生的に加工されていますので、「生の豚肉」に対する警戒心は不要でしょう。この画像は、フリードリヒ通り駅の売店で見つけて食べたもの。
どちらもとてもおいしいので、ベルリンに行く機会があったら、ぜひ試してみてください。