編集長の関本です。この記事を書いている2021年1月13日現在、首都圏には2度目の緊急事態宣言が発出され、OFCも在宅勤務中心の体制に移行しています。
国の「7割テレワーク」の掛け声の下、「必要なときに出社する」こととし、全員がほぼ毎日テレワークという部署もあるため、会社に電話を頂いても留守番電話に繋がるなど、ご不便をおかけしているところもあります。
やはり出社した方が進む業務もあり、早くこの緊急事態が解除されることを祈る日々です。
もちろんテレワークにもいい面はあり、前回昨年春の緊急事態宣言以降、OFCでは通常体制でのテレワークも取り入れて、柔軟な働き方を目指しているところです。
そこで今回は、昨年11月、世の中がいくらか落ち着いていた時期に、旅行しつつ仕事した話を書いてみたいと思います。上半期は家で仕事をしている日が多く、休暇をほとんど取得していなかったこともあり、のんびり旅しつつも、外せない会議に参加するため、東京を離れてオンラインで仕事をしていた一部始終です。
海外渡航が大幅に制限され業界全体の業務量が減ったことで、一時帰休や自宅待機を余儀なくされている方には、参考とならない記事かもしれません。しかし、たとえ航空券が売れなくても、運賃が設定されている以上、その日本語規則を提供し続けるOFCの立場として、(旅先で急に足止めを食ったとか、一時的に実家に身を寄せているとか)「会社に出られなくても業務を継続できる」ための試みとしてご一読いただければと思います。
テレワークは場所を選ばない?
幸いなことに我が家は、マンションに安定した光回線が引かれていて、リビングで仕事をしていると乱入してくるこどもやペットもおらず(いたら楽しいだろうな、と思うところもありますが)、会社にいるのと変わらない快適さで業務に当たることができます。通勤にかかる時間がなくなった分、むしろ楽かもしれません。光熱費がかかるとか、運動不足になるとかいう問題はさておき。
しかし、いつも家で仕事していても変化がなく、つまらないもの。そこで、2010年春の緊急事態宣言が終了してしばらく経ち、全国的に新型コロナウイルスの新規感染者が減って、東京がGo To トラベルの対象になったタイミングで、初の沖縄旅行を計画しました。三十数年生きてきて、日本より南の外国にはいくつか行ったことがありましたが、沖縄県には一度も足を踏み入れたことがなかったので、ちょうどいい機会だと思い。
スケジュールを見ると、困ったことに、隔日くらいのペースで何かしらの会議が入っており、1泊2日の小旅行ならともかく、のんびり旅に出るのにまとまった日数を捻り出せそうにありません。さて、どうしたものか、と考えて、「これは、旅先で会議に出ればいいのではないか?」と思いつきました。
早速、テレワークに向いていそうなホテルを探して手配。こうして11月の沖縄4泊5日の旅に出かけることとなったわけです。
長くなりますので、詳細な行程は省略しますが、羽田から飛行機で那覇へ(もちろん、OFCはJALグループですので、JAL便に乗りました)。那覇市内には出ず、空港からバスに乗って一気に北上。高速道路から米軍基地や海辺の風景を眺めながら2時間、到着したのは名護バスターミナルです。
運転免許を持っていない身としては、市街から離れたリゾート地に泊まると身動きが取れなくなってしまうため、公共交通機関でのアクセスがいいホテルで、かつちゃんと仕事できそうなところを厳選し、前半は名護に決めたのでした。
テレワーク場所その1 ホテルのコワーキングスペース
さて、この旅の前半2泊でお世話になったのは、「ホテルゆがふいんおきなわ」。日本ハムファイターズが沖縄キャンプをする際の宿泊場所にもよく使われているそうで、それっぽいグッズが多数展示されていました。
部屋から外を眺めると、こんな感じ。生憎の曇り空で、少々暗めですが、この写真では見切れているすぐ左側に大きな球場があって、どうもここがファイターズの練習拠点となるようです。
さて、なぜこのホテルを選んだのかというと、1階に広いコワーキングスペースがあるからです。こんな場所です。
広くて、日中は遊びに出かけている人が多いからか、ほとんど人がおらず(1日ずっといて、一番多いときで5人くらい?)、静かに集中できます。2枚目の写真の奥に見えているのはミーティングスペース。戸を引くと、テレビ会議にも使える隔離されたスペースになります。ここでテレビ会議に参加しました。
自宅だと、会社にあるようなデスクワークに向いた椅子がなくて、長時間のパソコン作業では腰が痛くなったりもしますが、こちらのコワーキングスペースは、身体に優しいオフィス仕様になっており、ストレスなく仕事が進みます。おかげで、会議資料の作成や、ニュースレターの編集が順調に終わりました。
ところで、旅行の大きな楽しみのひとつは「食」にあると思います。このホテルから徒歩10分弱のところに「キャプテンカンガルー」という有名なお店がありまして、仕事の合間のランチには、そこのタコライスを頂きました。
訪問するちょっと前まではハンバーガーがメインで、タコライスもあるお店だったのが、ハンバーガーは更に遠いところに移転し、タコライス専門店になったそう。おかげで行列もなくなり、限られた昼休みにはちょうどいいお店でした。もちろん、おいしかったです。
こんなことばかり書いていると、「沖縄まで行って、仕事しかしなかったのか?」と思われそうなので、おまけの写真をいくつか載せておきます。
これは朝起きて、ホテルの前のビーチを散歩したときの1枚。最初の2日は終始曇り空で、時折小雨も降り、天候に恵まれませんでしたが、名護を発つ3日目にしてようやく晴れました。
後半2泊する那覇へは、来たときのバスで折り返してもつまらないので、一旦本部(名護より先にある街)までバスで向かった後、那覇行きの高速船で万座毛など名所を眺めながらの移動としました。
この船、せっかくいいところを走っているのに、お客さんが少なくて残念。なお、船内のフリーwi-fiは通信が保護されておらず、会社のセキュリティ要件を満たしていなかったため、ここでは仕事しませんでした(さすがに船酔いしそうですし)。ちなみに、那覇と名護を結ぶ高速バスも、意外にwi-fi設備がなく、ちょっともったいないなぁ、というところです。
あともう2枚は、那覇から。
11月なのにびっくりするくらい暑く、夏のような30℃の昼下がり、大汗をかきながら行った首里城と、その後に食べたステーキ。沖縄に行ったら、みんなステーキ食べますよね?
テレワーク場所その2 シェアオフィス
沖縄旅行を終えた翌週末、ぼくは大阪に来ていました(出張でも何でもなく、たまたま所用があって行くことにしていたのが、沖縄旅行と接近しただけで、いつもこんな忙しいわけではありません)。
いろんな会議やセミナー運営の都合で、早朝6時30分に羽田空港を出る飛行機で伊丹へ。まっすぐホテルに荷物を置きに行っても、まだ早過ぎて部屋に入れませんから、パソコンを抱えて、飛び込みのできるシェアオフィスに移動します。
今回お世話になったのは、大阪の中心部にある「fabbit Global Gateway “Osaka Honmachi”」というところ。フリースペースを1日使えて1,650円(税込。2020年11月時点)という、手軽な料金で、どんなところかと思いながら入ってみました。
広々としたスペースで、混み合うこともなく余裕ある感じで仕事できましたが、ソファー主体のため、1日いると、少々身体が疲れます。
いわゆるシェアオフィスと呼ばれる場所を使うのは初めてで、てっきり静かにしていないと怒られるのかと思っていました。実際には、そこにオフィスを借りている会社の人たちが共有スペースでミーティングを始めたり、営業回りの合間に寄ったと思しきスーツ姿の男性が取引先と電話していたり、よっぽど大声を出さなければ、まず問題にならないみたい。ぼくも少々、ここでテレビ会議などやってみました。
こういった広い空間でテレビ会議をするのであれば、マイク付きのイヤホンは必須と思います。自宅を離れてのテレワークに挑戦される方は、ぜひご用意ください。
ところで、まだ空が明るくならないうちに自宅を出て、朝9時くらいには仕事に取り掛かり始めたわけですが、OFCでは、仕事を始めるとき、全員参加のビジネスチャットにその旨を投稿することとしています。
この日、なんとぼくが一番乗りでした。遥々数百キロを飛んできたのに、通常出勤組より早いとは(大体、フレックスタイム制で、10時前後の出社が多いです)。
テレワーク場所その3 ホテルの部屋
そういうわけで、シェアオフィスでの仕事を終え、ひとり大阪名物の夕食を楽しんだ翌日は、JATA共催セミナー運営のため、ホテルの部屋で仕事をしておりました(大阪で用事があったのはこの日の夜からなのですが、この日の朝に東京から移動すると、何かあったときセミナー開始時刻に間に合わなくなってしまう可能性があり、念のためと、シェアオフィスの様子を窺うのを兼ねて、前日にやってきたわけです)。
しっかりしたwi-fiが飛んでいて、約4時間という長丁場のセミナーの運営にも全く問題なし。ただひとつ、ホテルで日中仕事をしていると困るのは、掃除のタイミングですね。大体、午前中か午後一くらいのタイミングでハウスキーピングが入りますので、お昼前後に会議を入れていると、真面目に話しているすぐ背後で盛大にシーツ交換をされるという不思議な状況になります。この日は、掃除の方が廊下を歩いていたときに、大体の入室予定時刻を聞き、その間は近くのカフェでオフライン作業をしていました。インターネットに接続しなくてもできる仕事と、オンラインでなければ進まないものを分けて段取りしておくと、滞りなく計画通りに業務を片付けられるようです。
このニュースレターの読者の中で、もし昨年11月に開催した新入社員向けセミナーにご参加された方がいらっしゃれば、進行補助の人が東京から離れた大阪で参加していたのには気付かなかったのではないかと思います。
今年度はセミナー自体もZoomを使ったオンラインでの実施となり、遠隔地からも気軽にご参加いただけるようになりました。「多くの人が揃う」という機会が減ったのは残念ですが、セミナーを受ける方も教える方も進行役も、場所を選ばず参加できるというのは、かなり柔軟性が上がっていいことなのではないかと考えています。
今後も、オンラインツールを最大限に活用して、お客様の役に立つOFCであり続けなければならない(そして、そのための工夫や勉強もしていかなければ)と感じた次第です。
そうそう、例によって、「大阪に行って仕事しただけか?」と思われるのもあれなので、最後に2枚ほど写真を貼り付けておきます。
こちらは、初日の夜に大阪某所で飲んだクラフトビール。飲食店は客入りが鈍いようで、提供しているドラフトビールの種類が減っていました。早く、気兼ねなく飲み歩ける世の中に戻ってほしいと願っています。
それから、初めて行きました、姫路城。なかなか良く撮れたと(勝手に)思っています。
テレワーク推進のおまけ(?)として、ワーケーションを国が積極的に推し進めるという姿勢もあり、こんな風に旅先で仕事をするのが当たり前になる世の中が来るのかな、と漠然と考えています。一方で、「せっかくの旅行中に会議なんて」という意見も理解できますので、ちょっと複雑。ただ、単に自社の働き方が変わるだけではなく、(テレビ会議やセミナーなどを実施して)皆様との接点を維持しながら休暇を過ごすこともできるという点では、試しに旅先でのテレワークをやってみてよかったな、とも感じています。
依然として運輸・観光産業を取り巻く状況は厳しく、この環境がまだしばらく続きそうですが、国際航空運賃規則に関する書籍の販売、データの提供、各種情報の発信など、積極的に皆様のお役に立てるよう取り組んでまいります。引き続き、よろしくお願いいたします。